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エッセンシャルオイル(精油)とは【アロマテラピーの世界】
エッセンシャルオイル(精油)は、ハーブの花や葉、果実、根、種子、樹皮、樹脂などから有効成分を抽出した芳香物質です。オイルまたは精油という名前から、オリーブ油など調理用オイルと同じようなものと思われがちですが、揮発しない調理用オイルとは異なり、ほとんどが非常に小さな分子のため揮発性が高いのが特徴です。また精油はさらりとした状態で空気にさらされると蒸発する芳香物質で、水に溶ける事はなく、アルコールや油脂に溶けやすい性質を持っています。
種類と成分は多種多用
原料の植物によって香りは異なり、含まれる成分も非常に複雑で、種類によっては200種類以上の成分を含んでいるものもあります。また同じ種類の植物でも育った土地の土壌や気候などの自然条件によって含まれる成分構成が異なる場合もあります。さらに、これらの要因に加えて、収穫の時期や抽出の方法が品質を左右するため、最終的な精油の効果や香りに変化がでてきます。
ほとんどの精油は水蒸気によって植物の有効成分を抽出する水蒸気蒸留法という方法が用いられていますが、柑橘系の場合には低温圧搾という方法により抽出されることがほとんどです。中には科学的な溶剤を用いてオイルを抽出する場合もあり、これらの精油はアブソリュートと呼ばれますが、溶剤の成分が残る場合もあるので精油をセラピーに用いる場合は、あまりおすすめできません。
同様にセラピーに使う精油は天然成分100%であることが重要で、精油に合成化合物を添加したり希釈したものは精油の効果が期待できないばかりか、かえって悪い影響を及ぼす事もあります。フレグランスオイルやポプリオイルなどを混ぜて安く売っているものもあるので、精油を選ぶ際にはラベルなどを確認するなどの注意が必要です。
エッセンシャルオイルの保存方法と使用期限
殆どのエッセンシャルオイル(精油)は販売される時点で遮光ビンに詰めて売られています。これは光や高温に大変弱いデリケートな性質を持つためで、精油を長持ちさせるには湿度の低い、冷暗所で保存することが重要です。平均的に精油の使用期限は2年ほどですが、柑橘系のオイルは酸化しやすいため、半年から1年ほどしか持ちません。精油は空気に触れると酸化しやすい性質を持っているので、使用後はすぐに蓋をすることも長持ちさせる秘訣です。
酸化したオイルは香り、効能に変化をもたらすだけでなく、皮膚への刺激になる場合もあるので、精油の保存法には十分注意してください。
またマッサージなどに用いるためブレンドしたオイルについては、湿度の低い、冷暗所で保存した状態で2週間を目安に使用してください。
エッセンシャルオイルの使用にあたって注意すること
♦ 皮膚につける場合、精油は希釈して使用するようにしてください。ただしラベンダーとティートリーは原液で使用する場合もあります。
♦ 柑橘系のオイルの使用直後は日光を避けてください。紫外線を浴びると、色素沈着を起こす可能性があります。
♦ 子供の手の届かない場所で保管してください。
♦ 医師の指導なしに、精油を飲むことは避けてください。
♦ 妊娠中には精油がホルモン、子宮に影響を及ぼす可能性もあります。時期によって使用できるオイルと使用出来ないオイルがありますので、使用可能な時期を確かめてから使用するようにしてください。
エッセンシャルオイルにも多くの種類がありますが、それぞれが持つ効果や特徴も少しずつ異なります。リラックスしたい、不安を和らげたい、集中力を高めたい、更には疾患からくる症状の緩和や治療まで、エッセンシャルオイルからの恩恵は計り知れません。100%天然のエッセンシャルオイルを目的に合わせて賢く選んでアロマテラピーを楽しんでください。
次回はエッセンシャルオイルと合わせて使うキャリアオイルについてです。エッセンシャルオイルの種類と用途は今後、このシリーズでも取り上げますので参考にしてください。
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