心と体にアプローチ。【神経痛】の痛みを改善するエッセンシャルオイルたち。

痛みは、急性でも慢性でも辛いもの。家事を含め仕事に支障をきたしてしまいます。特に慢性的な神経痛は痛みだけでなく、気分も滅入ってしまいますし、眠れない、不安になったり落ち込んだりする事もあります。そんな生活とはおさらばしたいけど、痛み止めを飲み続ける選択は取りたくないという方も多いのではないでしょうか。

そんな症状の改善に期待できるのが、エッセンシャルオイル。エッセンシャルオイルは、様々な痛みを軽減する力を持っています。今回は、神経痛の痛みを改善するエッセンシャルオイルをご紹介しましょう。

神経痛とは？

神経痛は、症状も原因も様々です。針が刺さるような痛み、焼けるような痛み、痺れやピリピリ感、また電気が走るような痛みなど。また痛み以外にも感覚が麻痺したり、反射神経が鈍くなる、または無くなる、不眠、不安、鬱などの症状が伴う事もあります。

● 神経痛にも色々ありますが、以下は主な神経痛と痛む部位です。

• 三叉神経痛：顔
• 肋間神経痛：胸や背中
• 坐骨神経痛：腰から脚、脛（スネ）や足先
• 後頭神経痛：首の付け根後ろ側から耳、側頭部

原因

神経が圧迫されたり、炎症により刺激を受けたりすると痛みが起こりますが、疾患によるものもあります。

• 冷えやストレス、肩こり
• 加齢
• ビタミンB不足
• 椅子に座る時間が長い、腰を曲げる作業が長い
• 糖尿病、ガンや腫瘍、帯状疱疹、HIV、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、手根管症候群などの疾患によるもの

神経痛に効くエッセンシャルオイルたち

♦ ローマンカモミール

ローマンカモミールは炎症を抑えるのに効果的な精油で、非ステロイド系抗炎症薬に似た働きをしたり、酸化ストレスも和らげてくれます。また、甘くフルーティーな香りのローマンカモミールは、不安や怒り、悲しみなど心のケアにも効果的です。

♦ ペパーミント

爽やかな香りの代表の一つ、ペパーミント。筋肉の疲れの回復を始め、集中力を上げたり、詰まった呼吸器官の症状を改善するなどの作用が知られていますが、神経痛にも効果を見せます。帯状疱疹の後に起こる神経痛は、水疱などが無くなってしまった後にも続く症状ですがが、ある研究ではペパーミントが著しく効果を見せたと報告しています。帯状疱疹の後遺症に苦しむ76歳の女性にペパーミントオイルを塗布すると、すぐに痛みが軽減され、その効果は４～６時間続いたそうです。

♦ ラベンダー

精油の中でも人気ナンバーワンを誇るラベンダー。その優しい香り、鎮痛やリラックス効果を含む万能な効能が知られていますね。中でも不安、イライラ、鬱な気分をなだめ、心や体を落ち着かせてくれる効果は抜群です。神経の痛みに伴うそういった心的な症状も落ち着かせてくれるので、眠れない夜にも助けとなる精油です。

♦ ホーリーバジル（タルシ）

タルシやタルサイとも呼ばれるホーリーバジルは、インドの伝統医療であるアーユルベーダでは欠かせない精油。というのも、ホーリーバジルはストレスへの抵抗能力を高め、体全体の働きに良いとされるアダプトゲンハーブなんです。
坐骨神経痛のラットを使ったある研究では、ホーリーバジルは著しく痛みを軽減したと報告されています。

その他にもジュニパーベリー、ローズマリー、ユーカリ、フランキンセンスなどもお勧めです。

※　神経痛の疑いがあれば、先ずは主治医や専門医の診断を受けましょう。エッセンシャルオイルだけではなく、食や運動、ストレスの軽減など全体からアプローチしてみてください。

使い方

キャリアオイルとブレンドして、患部を優しくマッサージします。ディフューザーの使用やバスタブに入れて入浴するのも効果的です。

注意点

精油はアレルギー反応が出る方もいますので、事前にパッチテストを行う事をおすすめします。また精油は必ず希釈をしてお使いください。

Reference:
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5192342/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28605119
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27872812
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24471493
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1744388116300159?via%3Dihub
http://www.scielo.br/scielo.php?script=sci_arttext&pid=S0001-37652015005030008&lng=en&nrm=iso&tlng=en