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【精油:シナモン】~香辛料でお馴染み!温かくてスパイシーな精油~
スパイシーで温かい香りがお馴染みのシナモン。香辛料としてデザートやお茶、またガムや歯磨き、石鹸や化粧品にもよく使われています。それは香りが良いからというだけではなくて、殺菌効果が高いという理由もあるからなんです。歴史を遡ると、古代エジプト人もその効果を知っており、ミイラの防腐剤としても使われていました。当時、シナモンは金と同等の価値のあるものとして珍重されていたそうです。
シナモンは南アジアが原産ですが、今はアジアの至る所栽培されており、香辛料として、また精油となって世界中に出荷されています。シナモンの精油は主に葉(リーフ)から作られるものと樹皮(バーク)から作られるものに分けられます。葉から抽出される精油は黄色っぽい明るい色で、やはりスパイシー。対して樹皮から作られる精油は赤茶色で色も濃く、効果も価格も葉より高くなっています。
シナモンはインドの伝統医療であるアーユルベーダや中国漢方でも利用されてきました。体を温めて痛みを抑える効果も持っており、食欲不振など消化器系の問題に役立ってきた精油です。
セラピーとして利用する場合は
主成分のシンナムアルデヒドは強力な抗菌や抗真菌の効果をもっていますが、他にもシナモンは抗酸化、抗炎症、抗ウイルス、糖尿病改善などの働きを有する事が研究でも示されています。アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経系の疾患や、高コレステロール、心臓の問題改善にも役立つと言われています。
代表的な働きである抗菌効果ですが、研究では一般的に用いられる抗生物質に抵抗性の強い緑膿菌に対しても効果があると示されています。緑膿菌は自然界(ヒト、動物、植物)に広く存在している菌で中耳炎や尿路感染症などを引き起こす事もあります。
更に、不安や鬱な気分にも効果的で、良い眠りにも導いてくれる精油です。
オイルの詳細
学名: Cinnamomum zeylanicum, Cinnamomum vervun
科名: クスノキ科
抽出法: 水蒸気蒸留法
抽出部位: 樹皮、もしくは葉
主な科学成分: シンナムアルデヒド、オイゲノール、リナロール、カンファーなど。
ブレンドガイド
ノート: ベース~ミドルノート
相性のよいオイル: バジル、クローブ、フェンネル、ジンジャー、マジョラム、ジンジャーグラス、ベチバ―、パルマローザ、シダーなど。
おすすめの使用法
♦ ディフューザーで:刺激的な香りは心を温めると同時に、肺の詰まりをクリアにして呼吸もラクにしてくれます。神経の緊張、ストレスによる疲れがある時におすすめです。空間の抗菌や消臭にも役に立ちます。マンダリンオイルを加えると気分も上昇し、リラックス効果も高まるでしょう。
♦ 消臭に:イヤな臭いを消したい時は、スプレーボトルに浄水とシナモン、そしてお好みでシダー、レモン、ティーツリーなどを足してエアフレッシュナーを作り、空間にスプレーしてみてください。
♦ マッサージ:お好みのキャリアオイルとブレンドして、冷えや痛みのある所に塗布してマッサージします。血流が促進されて温まり、痛みも改善されます。
注意点
特に敏感肌の方には刺激のある精油ですので、必ず1%以下に希釈してご利用ください。使用の際には希釈をしていても目や粘膜の近くには塗布しないようにお気をつけください。妊娠中の方のご利用はお控えください。服用はしないでください。
Reference:
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4003790/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4888607/