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体が喜ぶ小豆の葛ゼリー〜イチゴソース〜
体が喜ぶ小豆の葛ゼリー〜イチゴソース〜
私の住むニューヨークの5月はとても過ごしやすく、ファーマーズマーケットには真っ赤に熟れたイチゴが並びます。アメリカでは5月は「イチゴ月間」とも呼ぶ程にイチゴが美味しい時期。その間に新鮮でビタミンCたっぷりのイチゴを楽しみたいと思います。
しかし、5月は気候が良くなり日によっては夏日になる日もあるので、冷たい物の飲食や冷房の効いた室内で長時間過ごすことが増えてしまいます。気づかないうちに体内が冷え、その挙句に胃腸障害など体調を崩すという事もよく聞きます。
今回は、本葛や小豆を使った和スイーツ。旬のイチゴに免疫力を高めると言われる生はちみつを加えたソースをかけていただくレシピをご紹介します。
≪本葛≫
本葛はマメ科の多年草でデンプンですが、他の片栗粉などのデンプン類に比べてタンパク質を多く含むのが特徴です。カンネンカズラとも呼ばれ、悪天候や荒れた土地でも育つ生命力の強い植物です。風邪薬としてお馴染みの葛根湯に使われる葛の根には、発汗作用や解熱作用があります。葛粉は根っこを砕いてデンプン質を取り出して作るのですが、そんな手間がかかる為、本葛粉は高価なのです。
栄養満点の葛粉の特徴は、糖質類のレジスタントスターチ(難消化スターチ)が多く含まれます。レジスタントスターチは小腸で消化されずに大腸まで届き、腸内の善玉菌の餌になります。腸内環境が整うことで便通が促され、大腸癌や腸疾患の予防につながります。また、下痢をした時の脱水症状改善の役割もすると言われます。ビタミン類では赤血球生産に必要な葉酸を多く含みます。葉酸は胎児の神経管閉鎖障害の予防にも大切な栄養素です。本葛は抗酸化物質含有量が高いと言われ、フラボノイド類でイソフラボンの一種のプエラリンを多く含みます。プエラリンはエストロゲンに似た作用を持つので、更年期障害の緩和、骨粗しょう症の予防にも効果があります。
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≪小豆≫
小豆はタンパク質とデンプンが主な成分ですが、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質も多く含みます。ビタミンでは、特に疲労回復やデンプンの消化分解に必要なビタミンB1を多く含みます。ビタミンB1不足が原因で起こるむくみの解消にも小豆は良いと言われます。ミネラルでは、血液生産に欠かせない鉄分や、骨の健康に必要なカルシウムを多く含みます。赤い皮には正常な免疫機能などに必要な亜鉛や、抗酸化物質のアントシアニンも多く含みます。他のミネラルで特徴的なのはモリブデンです。血のミネラルと言われるモリブデンは、肝臓や腎臓に多く存在しており、鉄分の働きを促進したり、造血の作用などの役目があります。
また、ホルモンバランスを整えるイソフラボンや、豆類の苦味成分となるサポニンも小豆に含まれます。サポニンには血管に沈着して不必要なコレステロールを洗い流し、コレステロールを低下させる作用があります。
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≪いちご≫
イチゴと言えばビタミンC。両手いっぱいのイチゴに含まれれるビタミンCの量は、80~90mg。日本で言われる1日のビタミンC摂取推奨の100mgに近い量が摂取できます。ビタミンCは免疫機能に必要で、不足すると風邪を引いたり疲労感を感じます。コラーゲン合成にも欠かせないので美肌作りにも必要です。食物繊維も含むので整腸作用に良い効果をもたらします。いちごの赤色素はアントシアニンと呼ばれる抗酸化物質です。強い抗酸化作用を持ち、目の健康や産後の体内炎症の緩和やインスリン抵抗性にとっても良い効果があるとも言われます。
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材料 4~6人分
♥ 葛粉 40g
♥ リンゴジュース 400ml
♥ 小豆(煮た物)300g
♥ 塩 ひとつまみ
いちごソース
♥ いちご 12~15個
♥ 生はちみつ 大さじ2~3
★Tips★
*小豆はご自分で茹でて頂くのが一番ですが、缶詰をお使いになるのであれば、砂糖が添加されているのでリンゴジュースではなくてお水で作ると程よい甘さになります。
*生はちみつをメイプルシロップ、黒砂糖などで代用できます。
*葛粉は原材料欄をみて「本葛100%」を購入してください。
作り方
① 葛粉をリンゴジュース200mlで溶いておきます。
② お鍋に小豆を入れて、リンゴジュースでで溶いた葛粉、残りのリンゴジュース200ml加えて混ぜます。
③ 中火にかけて混ぜます。3〜4分してくると粘りが出てくるのでお鍋の底に固まりができないように練り上げるように混ぜます。透明感が出てきたら塩を加えます。沸々してきたら火を弱火にして30秒〜1分練り混ぜます。
④ ガラスの器に移して冷まします。荒熱が取れたら冷蔵庫で冷まします。
⑤ 食べる直前にイチゴと生はちみつをブレンダーにかけてソース状にして、盛り付けた小豆葛ゼリーにかけて頂きます。