胃に優しく体が温まる 西洋カブ「ターニップ」の黒米リゾット

コロナウイルスの影響で予定が立てられなかった2020年がもうすぐ終わりますね。健康を含めて色々考えさせられる一年だった方も多いのではないかと思います。アメリカは料理をする人が増えたそうですが、近所のファーマーズマーケットに並ぶ人もいつもより多い気がします。

今年最後にご紹介するレシピは旬の西洋カブ「ターニップ」と抗酸化作用がとても高い黒米を使ったリゾットです。新陳代謝を上げ、抗菌作用もあるにんにくと玉ねぎも入っているので栄養満点で、免疫力アップも期待できるリゾットレシピです。カブの美味しい季節に是非試してみてください。

≪黒米≫

黒米 (古代米)は英語では「Forbidden rice = 禁断の米」とも呼ばれます。古代中国では皇帝への献上米だったので、民衆は食べれなかったことから禁断とついたそうです。色からわかるようにブルーベリーなどに含まれる抗酸化物質のアントシアニンが多く含まれます。アントシアニンは目の健康に良いだけではなく、心疾患予防、コレステロール低下の効能の他、大腸がんのリスクを下げるという研究報告もあります。また、100gの白米や玄米に含まれるタンパク質は7~8g、それに比べて黒米に含まれるタンパク質は約9gと多めです。更に、食物繊維も多く含まれます。血液生産に欠かせない鉄分も多く含まれるので、エネルギーが低下している時などに積極的に食べたい穀物です。

≪西洋カブ：ターニップ≫

西洋カブは日本のカブに比べて肉厚なので崩れにくく、スープなどに適しています。栄養価も高く、特に免疫力アップ、風邪予防、美肌作りに欠かせないビタミンCが多く含まれます。ビタミンCは鉄分吸収を上げるだけでなく、体内のコラーゲン生成にも欠かせません。コラーゲン生成が正常に行われると乾燥肌改善にもつながります。骨の健康に欠かせないビタミンKも豊富に含まれます。またターニップには辛味成分のグルコシノレートという天然化学物質が含まれ、がんを促進させる酸化ストレスを軽減する効能があります。カブを噛むことによってグルコシノレートはインドールとイソチオシアネート という生理活性副産物に分解されます。これは抗炎症作用がある物質です。過剰な体内炎症を抑えることは様々な疾患予防につながります。

材料：２〜３人分

♥ 黒米　150g　（研がずに使用します）

♥ にんにく一片→みじん切り

♥ 玉ねぎ　中1/2  個　→みじん切り

♥ 西洋カブ　大1個または中2個→小さめの櫛形切り（飾り用に少し残しておく）

♥ ブイヨン　３カップ

♥ ローリエ　１枚

♥ 塩こしょう

♥ オリーブオイル大さじ２〜

♥ お好みで白ワイン　大さじ２

♥ 刻みパセリ　大さじ２

♥ パルメザンチーズ　適宜

作り方

①  鍋にオリーブオイル、にんにく、玉ねぎを入れて中火で2分ほど炒めます。カブを加えて塩少々してカブが少し柔らかくなるまで中火で4〜5分炒めます。

② ブイヨンを温めます。お好みで白ワインとローリエを入れます。

③ 飾り用のカブはフライパンで少し焦げ目がつくまで焼いておきます。

④  ①に米を加えて、オリーブオイルが少なければ少し足して中火で数分炒めます。お米に火が通ったらブイヨンを２カップ加えてかき混ぜます。蓋をせずに弱火で10分ほど煮て、ブイヨンを1カップ足してさらに10分煮ます。塩加減をみて少なければ、塩を少々足してください。

⑤ お皿に盛って、パセリとパルメザンチーズをかけて頂きます。

▼Tips▼

＊ブイヨンと牛乳や他のミルク類を合わせるとクリーミーなリゾットが出来上がります。

＊お好みで火を止めた直後にパルメザンチーズを混ぜると濃厚なリゾットになります。