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- 「香りを上手にブレンドするコツは?フレグランスを作る。アロアテラピーの基礎知識 第9回」
「香りを上手にブレンドするコツは?フレグランスを作る。アロアテラピーの基礎知識 第9回」
「香りを上手にブレンドするコツは?フレグランスを作る。アロアテラピーの基礎知識 第9回」
香りのバランスは「トップ・ミドル・ベース」 によって決まる。
エッセンシャルオイルはそれぞれ揮発するスピードによって「トップノート、ミドルノート、ベースノート」という3種類に分類されます。トップノートは分子量が小さく軽いため早く香り立ち、ベースノートは分子量が大きく重いため香り立つのが遅いのが特徴です。ミドルノートはその中間になります。この3つを上手に組み合わせると香りが広がって、持続性のあるフレグランスを作ることができます。
そのコツはトップ、ミドル、 ベースをバランスよくブレンドすること。「1:1:0.5」の割合にブレンドするとバランスのよく深みのある香りになります。
また物語に起承転結があるように香りにも「香りの始まり→始まりの続きと展開→エンディング」といったドラマチックなストーリーを持たせて上げることも大切です。
トップノート
空気に触れるとすぐに揮発して香り立つ「香りのはじまり」のエッセンシャルオイルで主に柑橘系から採れるものが多い。
・香りの持続性:30分
スートオレンジ・ライム・マンダリン・ペパーミント・レモン・ティーツリー・グレープフルーツ・ジュニパーベリー・プチグレン・ニアウリ、ユーカリ
ミドルノート
トップからベースまでの香りをつなぐ「始まりの続きと展開」のエッセンシャルオイル。香りが揮発するスピード、持続性ともに中間に位置します。(今回はトップとミドルの中間くらいの位置にあるオイルもミドルに分類します。)
・香りの持続性:2〜4時間
レモングラス、パルマローザ、ローズ、ネロリ、ローズウッド、ローズマリー、シナモン、サイプレス、ラベンサラ、ジャーマンカモミール、ローマンカモミール、イランイラン、ブラックペッパー、ラベンダー、パイン、ブラックスプルース、ホリーバジル、オレガノ、ゼラニウム、クラリセージ
ベースノート
香りが揮発するスピードが遅く、香りの持続性がよいので香りが長く続き、最後まで香る「エンディング」のエッセンシャルオイル。主に樹脂などから採れるオイルが殆どです。
・香りの持続性:5~6時間
シダー、ミルラ、フランキンセンス、ジンジャー、パチュリ、サンダルウッド、ベンゾイン、ベチバー
ただしこれらは机上の知識で、実際にブレンドするにあたっては感性が一番大切です。ブレンドする時にはエッセンシャルオイルの香りを嗅いで、香りの組み合わせを楽しみましょう。特に自分のためにつくるフレグレンスであれば、その時に嗅いだ香りの中で一番気に入った香りをメインの香りに構成するのがおすすめです。なぜなら人は不思議なことに、その時に必要なエッセンシャルオイルを無意識的に選ぶ傾向にあるからです。
また一般的に商品として販売されているフレグランスは香りに誤差がなく、いつも全く香りに出来上がっています。商品として販売されているフレグランスの殆どは合成香料でできているため均一の香りを作りだすことが容易です。反対に天然のエッセンシャルオイルで作る場合は天然であるがゆえに、香りを均一にすることは至難の技です。同じ種類であっても気候や収穫場所によって香りは全く異なりますし、またオーガニック、ワイルド、農薬使用によっても違いが出てきます。天然のものである以上、むしろいつも同じ香りという方が不自然とも言えます。
オリジナルの香りを作る工程
メインの香りが決まったら、メインとその他に組み合わせる香りの候補をムエットにつけて組み合わせのバランスをみます。
メインの香りと合わせて3種類程度のエッセンシャルオイルを選んでください。香りのブレンドに慣れて、もっと深い香りにしたくなったら、組み合わせるエッセンシャルオイルの種類を増やしていくといいでしょう。
<フレグランスの種類とエッセンシャルオイルの割合>
パフューム 15〜30%
オード・トワレ 5〜10%
オーデ・コロン 2〜5%
上記の割合でエッセンシャルオイルをアルコールで希釈することでフレグランスを作ることができますが、中でもパフュームはエッセンシャルオイルの割合が一番高く、香りが長持ちします。
スプレーボトルに材料を入れたら蓋をしっかり閉めて、日の当たらない場所で約1ヶ月寝かせてください。少し待ち遠しいですが寝かせることでアルコールの匂いが消え、全ての香りが一体となって熟成されます。1ヶ月後には熟成されたあなただけのオリジナルフレグランスが完成です!