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- アロマテラピー最初に選ぶべき基本の精油は?アロマテラピーの基礎知識 第10回
アロマテラピー最初に選ぶべき基本の精油は?アロマテラピーの基礎知識 第10回
アロマテラピー最初に選ぶべき基本の精油は?
アロマテラピーを始めたばかりの時はまず「どんな精油を揃えたらいいか? 」悩みますよね。それに一気に沢山の種類のエッセンシャルオイルを揃えるのは経済的にも、、、という方へ。
「これだけあれば大丈夫!基本の精油10本」をご紹介します。
エッセンシャルオイル、揃えたい基本効果は?
200種類以上あると言われるエッセンシャルオイルのなかで10本選ぶとしたら、基本は主に心と体、肌に対して有効な作用のある成分が含まれているものを選びます。あとは香りのグループが偏らないようにすることです。
<必要な作用>
・鎮静作用
・抗菌作用
・殺菌作用
・鎮痛効果
・強壮
・抗ウィルス
・抗アレルギー
・抗うつ
・消化促進
・血行促進
・ホルモン調整
<香りのグループ>
・ハーブ系 ・柑橘系 ・フローラル系 ・エキゾチック系 ・スパイス系 ・ウッディ系
ちなみに上記ので隣り合わせのグループの精油は相性がよいとされています。
エッセンシャルオイル基本の10本
1,ラベンダー
学名|Lavandula angustifolia
香りタイプ|フローラル系
効果|鎮静、殺菌、鎮痛、抗炎症、抗うつ、催眠
主な成分|酢酸リナリル、リナロール
フローラルなハーブの香りが特徴のラベンダー・アングスフォリティア(真正ラベンダー)は万能の精油として、必ず揃えておきたい精油です。ストレス、不安や緊張を和らげ、眠りをサポートする他に傷、やけど、ニキビの治療など「心と身体」の両面に働きかけバランスをとってくれます。ラベンダーの人気から、ラベンダーの名前で販売されている多くの精油はラバンジンなど別の種類の精油を使用しているか、合成された成分で希釈されていることが多く安価で販売されています。セラピーの効果を考えた場合には真正ラベンダー100%のエッセンシャルオイルを選ぶようにしましょう。
2,ユーカリ・ラディアタ
学名|Eucalyptus radiata
香りグループ|ウッディー
効果|抗菌、抗ウィルス、去痰、殺菌、免疫強化
主な成分|1.8シネオール・αピネン・αテルピネオール
突き抜けるようなスッキリ感のなかに甘さが残る香り。抗菌、抗ウィルス効果の他に去痰作用、粘膜過多を和らげる。また空気の浄化作用があるため風邪インフルエンザ、花粉症などの予防治療に効果的。同じユーカリでもグロブルスよりもマイルドなので子供からお年寄りまで幅広い年齢層にも対応可能。
3,ペパーミント
学名|Mentha piperita
香りグループ|ハーブ系
効果|冷却、血行促進、強壮、消化促進、殺菌、麻酔
主な成分|メントール、メントン
清涼感のなかに、ほんのり甘みを感じる香り。冷却作用とリフレッシュ効果が高く、心と身体に活力を与える反面で頭をクリアにし、冷静さや集中力を取り戻させる効果の他に胃腸機能を回復させ、胃痛、吐き気の改善にも効果的です。捻挫や発熱を冷却する作用がありますがケトン類を含むため、6歳未満のお子さんや妊娠中の使用は避けてください。
4,スイートオレンジ
学名|Citrus sinensis
香りグループ|柑橘系
効果|抗うつ、鎮静、抗菌、血行促進、健胃、デトックス
主な成分|リモネン
別名「幸せの精油」とも呼ばれるオレンジは、爽快感のある爽やかさと安心感を併せ持つ香りで気持ちを明るく前向きにしてくれます。血流を良くして代謝をアップさせたり、下痢、便秘消化不良、食欲不振など胃腸機能の問題を改善してくれます。光感作用がありますので、皮膚に付ける場合には使用後4〜5時間は紫外線に当たらないように注意してください。オレンジにはスイートとビターがありますが、精神的不安が強い場合にはビターがおすすめです。
5,ティートリー
学名|Melaleuca alternifolia
香りグループ|ウッディー系
効果|抗ウィルス、抗菌、抗真菌、去痰、免疫強化
主な成分|テルピネン−4−オール、γテルピネン
シャープでスパイシーな香り。強い抗菌効果、抗真菌効果、浄化作用が有名な人気の高い精油です。風邪、インフルエンザなどの感染症の予防の他、白血球の働きを活発化させて免疫をアップさせる効果があります。ニキビケア、虫刺され、日焼け、フケなど皮膚や頭皮の健康の他、爪を清潔に保ち水虫治療など幅広く効果を発揮します。
6,ゼラニウム
学名|Pelargonium roseum
香りグループ|フローラル系
効果|ホルモン調整、抗うつ、収斂、細胞成長促進、抗菌、
主な成分|シトロネロール、ゲラニオール
バラのような華やかで甘い香り。女性ホルモンのバランスを整える効果が高く、PMSや更年期障害など婦人科系のトラブルに効果を発揮します。またホルモンや自律神経を整えることから、心を落ち着かせ、女性らしさをアップさせてくれます。皮脂の分泌を調整し、細胞の促進を促す効果が肌のハリをアップさせます。多くの女性に嬉しい効果を持つ精油です。
7,レモン
学名|Citrus limonuma
香りグループ|柑橘系
効果|殺菌、血行促進、消化促進、免疫強化
主な成分|リモネン、βピネン
柑橘系の精油の中で最も殺菌効果が高いのが特徴で、妊娠中の風邪の予防にも安心して使用できます。血行を促進し新陳代謝と高めることでダイエットや美肌効果を高めます。また胃腸機能の改善の他、頭をクリアにして判断力や集中力もアップさせてくれます。心身の効果だけでなくお掃除用のクリーナーまで、幅広く使えるレモンは家庭で1本は常備しておきたい精油です。
8,マジョラム
学名|Origanum majorana
香りグループ|ハーブ系
効果|血行促進、抗菌、鎮痛、鎮静、神経強壮
主な成分|テルピネン4−オール、γ−テルピネン
スパイシーで甘みのある香りのマジョラムは、加温効果で体と心の両面を温めてくれる精油です。血行不良からくる冷え、筋肉痛、肩こり、頭痛などを改善しめ免疫力も上げてくれます。また心を温めて、緊張や不安を和らげてイライラや怒りを沈め、気持ちを理性的な状態に戻してくれます。安眠したい日のお守り精油的な存在です。
9,ラベンサラ
学名|Ravensara aromatic
香りグループ|ウッディー系
効果|1.8シネオール、サビネン、α−テルピネオール
主な成分|抗ウィルス、去痰、免疫アップ、抗炎症
樟脳とフルーツが混じったような爽やかな香り。抗炎症作用により呼吸器官の詰りをクリアにし、痰を切ってくれます。免疫力を強化し回復力を早めてくれ、お子様も安心して使用できるので特に風邪の季節には側においておきたい1本です。また精神面では悲しい時や無気力な時、逆に忙しくてエネルギーを使い果たしてしまったような時に元気を与えてくれます。精神力を強くして、不安に立ち向かう勇気が欲しい時におすすめです。
10,ジャーマンカモミール
学名|Matricaria chamomilla
香りグループ|フローラル系
効果|抗アレルギー、抗炎症、鎮痛、鎮静、抗ヒスタミン、ホルモン調整
主な成分|βファルネセン、α−ビサボロールオキサイド、カマズレン
わずかに樟脳のような香りもする青色の精油はカマズレンという成分によるもので、強い抗炎症作用と抗ヒスタミン作用からアレルギー肌や乾燥肌のかゆみや炎症をおさえる効果に優れています。また怒り、不安、イライラなどの過敏になった神経を抑えてくれます。ホルモンバランスを調整する作用から、PMS、生理痛を和らげてくれる効果も。ジャーマン(ブルー)カモミールはとてもマイルドなので子供からお年寄りまで使用できますが、キク科にアレルギーのある方は使用ができません。また価格も高めなので抗アレルギーの目的で使用したい場合には、ブラックスプルースを使用するとよいでしょう。
主に香りのグループはフローラル、ウッディー、ハーブ系の中から、ブレンドしやすいものを選びましたが、香りは好みによるものが大きくアロマテラピーは「その時の自分の体調、心の状態によって好む精油が変わる」と言われています。基本の精油とはいえ、好みでない香りを揃える必要はありません。自分が心地よいと感じる香りを選んでくださいね。香りのブレンドに慣れてきたらスパイス系やエキゾチック系の香りをプラスするとより深いブレンドができるようになりますよ。