ロベリアの健康効果

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【ロベリア(Lobelia)】 ~可憐な見た目 VS ワイルドな実体~

ロベリアという花をご存知ですか?植物学的には「ロベリア属(和名ミゾカクシ属)」というキキョウ科の顕花植物で、400種以上あります。全般的にロベリア(属)の花は形が可愛らしく、花色も紫、青、ピンク、白・・・と多彩。可憐で美しいこの植物は、園芸好きな人だけでなく、カワイイ物好きな女子たちを虜にします。

ハーブの世界でロベリアというと、一般的にロベリア・インフラータ(Lobelia Inflata)という種を指します。このロベリア・インフラータ、見かけはお姫様ですが、真の姿はゴルゴ13。ハードボイルド系なタフガイです。

可憐な外見からは想像しがたいワイルドな利用方法&ニックネーム

ロベリアは気管支疾患の問題に効果的

ロベリア・インフラータ(以下、ロベリア)は北米原産。アメリカ・ニューイングランド地方の先住民(インディアン)は、何世紀にも渡り、このロベリアを儀式や医療目的で使用してきました。薬としての使い方、それは「喫煙」すること!喘息などの気管支疾患治療法は、乾燥させたロベリアを喫煙することだったのです。また、19世紀に入ると、アメリカの医師は解毒手段としてロベリアを用いることがありました。患者にロベリアを摂取させて「嘔吐」を促すことで、有毒物質を体外に排出させたというのです。いずれも、可愛らしい外見からは想像できないワイルドな使用方法ですね。そのような歴史的背景をもつロベリアは、今でも「インディアン煙草(Indian tobacco)」や「吐き戻し草(puke weed)」という愛称で呼ばれることがあります。

可憐な外見からは想像しがたいハードロックな有効成分

ロベリアに含まれる主要な有効成分はロベリンというアルカロイド。アルカロイドとは植物などが外敵から身を守るために有している天然の有機化合物です。有名なアルカロイドには、モルヒネ、カフェイン、ニコチン、コカインなどがあります。これらと同じアルカロイドに分類されるロベリンにも刺激的かつ強力な作用があり、使い方によって薬にも毒にもなり得ることが容易に想像できますね。

期待できる効果・効能

ロベリアの効果・効能に関する研究やデータはまだ十分ではありません。また、ロベリアは力強く作用するため、誤った使用法をとると、致命的な副作用が起こり得ます。しかし、動物を用いたテストや、現在継続中の研究によって、ロベリアは以下のような症状に対して有効である可能性があり、期待されているハーブです。

呼吸器疾患の緩和

ロベリアは喘息に効果的

アメリカ先住民たちが行なっていた「喫煙で喘息を治す」という方法。一見常識外れですが、吸うものがロベリアであれば、それは有効的な治療法であった可能性があります。ロベリアに含まれるロベリンは気道の緊張を緩和し、気道を広げることにより呼吸を楽にします。また去痰作用も期待できます。ロベリンを含有するロベリアは、咳、喘息、気管支炎、肺炎など呼吸器疾患を改善します。

うつ改善の可能性
マウスを用いた研究で、ロベリンが血中ストレスホルモン値や抑鬱行動を有意に減らすことが示されました。また、同じくマウスを用いた別の研究によると、ロベリンは抗うつ薬の効果を高める可能性があります。但し、ヒトのうつ症状に対する有効性は、今後のさらなる研究が必要です。

注意欠陥多動性障害(ADHD)改善の可能性

ロベリアはADHDに効果的

ADHDの成人9人を対象とした研究によると、被験者に従来の治療薬に加えて1日最大30mgのロベリンを服用させたところ、1週間でわずかながらも記憶力・集中力の向上が見られました。ADHDへの効果については研究数が大変少ないため、さらなる研究が必要です。

依存症からの脱却をサポートする可能性
ニコチン様作用をもつロベリンは、かつて禁煙補助品として利用されていたことがあります。ところが、禁煙効果を示す証拠の不足等により、1993年、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、ロベリンを喫煙(ニコチン中毒)治療に用いることを禁じています。

一方、ロベリンが薬物依存症に対する治療に有効ではないかと期待する声も少なくありません。ヘロイン中毒マウスモデルを用いた研究では、ロベリン投与によりマウスのヘロイン依存度の減少が確認されました。これは、薬物依存を形成する神経伝達物質の放出に関与している脳受容体に対し、ロベリンが何らかの影響を与えているためと考えられています。今後のさらなる研究が必要です。
チンキのコピー

他種には別の効能も!

前述のように、ロベリア(ロベリア・インフラータ)はロベリンというアルカロイドを有することで、呼吸器疾患、うつ、集中力、依存症の改善を助けるハーブとして期待が寄せられていますが、ロベリア属の別種であるロベリア・カルディナリス(Lobelia cardinalis)には異なる効能があります。ロベリア・カルディナリスに含まれるロビナリンというアルカロイドは抗酸化物質として作用することが研究で示されており、万病の元となる酸化ストレスを抑制することで多くの疾病や症状の予防に貢献します。

可憐な見かけですが、毒女です!

どのハーブにも言えることですが、過剰摂取は健康に害を及ぼします。「吐き戻し草」のニックネームをもつロベリアを摂取しすぎると、嘔吐はもちろんのこと、下痢、異常な発汗、震え、動悸、痙攣、精神錯乱、昏睡、そして死という致命的な毒と化す可能性があります。

使い方

アメリカではロベリア(ロベリア・インフラータ)を原材料としたドライハーブ、パウダー、チンキ、カプセルなどのサプリメントなどで摂取できます。ハーブティーとして服用する場合1日2杯に制限してください。

注意点

妊娠中や授乳中の方、健康上の問題や服用中のお薬がある方は、摂取をお控えください。

また、健康な方でも慎重に使用し、体調不良を生じた場合は、摂取を中止してください。
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Reference:
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23200829
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4062608/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2896235/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5299595/

Nobuko

Nobukoライター

投稿者プロフィール

最近、脱・白髪染め宣言をしたアラフィフ女。 日常の食生活に様々なスーパーフードを取り入れながら、身体の中からのエイジングケアに取り組んでいます。   
〔ほぼ日課〕 ヴィーガンの夫と共に、オーガニックストアやヘルシーレストランをチェックすること
〔好きな物〕 オーガニック&ナチュラル&アロマ関連アイテム / あんぱん・和菓子 / 昭和のドラマ

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