乳製品なし！【ビーガンターメリックシャーベット】

暑い夏がやって来ました。ニューヨークは日本のように湿度がとても高いので、夏バテにならない様に気をつけています。人によっては暑さで食欲が落ちて、冷たい食べ物やお菓子を好んで食べる人もいらっしゃるかと思います。理想は三食少なめでも良いので、栄養のバランスの良い食事を摂ることを心がけ、そこで体を温める食材を使うなど工夫をすると良いでしょう。
ヘルシーな夏のデザート
今回は体が冷えるからと言って全て冷たい物を我慢するのではなくて、体に優しいスイーツをご紹介します。乳製品を使わずに、ココナッツシュガーでほんのり甘みをつけて、そして栄養価の高いターメリックやバナナを使って作るシャーベットです。市販のアイスクリームに比べて栄養価が高く、甘さも控えめのヘルシースィーツです。

«バナナ»

バナナは暖かい気候の場所で採れる果物で、他の果物に比べて糖分も高めです。中国には全ての食べ物を、体を温める性質を持つのか、もしくは冷やす性質を持つのかという観点から「熱・温・平・涼・寒」に分類した食性というものがあります。バナナなど特に南国の果物は体を冷やす性質に分類されます。体が冷えていて調子が悪い時には控えた方が良いのですが、バナナには素晴らしい栄養素が含まれるので、通常は敬遠する必要はありません。バナナ中サイズ1本には食物繊維が3gほど含まれていて、主にペクチンやレジスタントスターチ(難消化デンプン)が多く含まれます。バナナが熟すと減ってしまいますが、整腸作用、コレステロールを低下させる効能があります。レジスタントスターチは便を増やし、排便を促す不溶性食物繊維、及び腸内で発酵し腸内細菌のエサになり腸内環境を整える機能を持ち、コレステロールや糖分の吸収を抑える役目もする水溶性食物繊維の両方の作用を持ち合わせています。

バナナはカリウムなど栄養豊富

多く含まれるカリウムは高い血圧を降下させ、心疾患にかかるリスクを下げる効果もあると言われています。また、筋肉とエネルギーの機能を上げるマグネシウムもバナナ中サイズ1本には32mg(1日の理想摂取量は260〜320mg)含まれています。マグネシウムは不眠症、偏頭痛緩和、疲労回復にも良い栄養素です。

更にアミノ酸の一種のトリプトファンが含まれています。トリプトファンの摂取が不足すると脳内セロトニンの活性化が低下して、気分の浮き沈みがひどくなるなど精神面での支障が出てきます。

«ターメリック»

ターメリックの抗酸化や抗炎症作用

インドが原産のターメリック（ウコン）は、古くからアーユルヴェーダや中医学で治療に用いられてきました。ターメリックに含まれるクルクミンという成分には、強力な抗酸化や抗炎症の作用があるので、関節炎の緩和や心疾患のリスクを減らす為に大きく役立ちます。また、クルクミンは免疫力を上げるだけではなく、皮膚の治癒を早めたり、顔色を良くするなどの美肌効果も期待されます。

«アーモンドミルク»

ヘルシーなアーモンドミルク

アーモンドミルク240mlのカロリーは30〜40kcal、脂肪は2.5gですが、日本の牛乳(240ml)の場合はカロリーが161kcal、脂肪分は9gと、牛乳よりもカロリーと脂肪分含有量が低いため、体重コントロールに適しているとしてアーモンドミルクを飲む人が増えています。一価不飽和脂肪酸、オレイン酸が含まれ、悪玉コレステロールは低下させますが、善玉コレステロールを下げない効能があります。また血液をサラサラにするビタミンEが含まれているので、心疾患予防にも効果的。骨の健康維持にも良いカルシウムやビタミンDも含まれています。

«ココナッツオイル»

ヘルシーなココナツオイル

ココナッツオイルには体脂肪になりにくい中鎖脂肪酸のカプリル酸、ラウリン酸、カプリン酸が約60%含まれています。他の脂質が消化に時間がかかるのに比べて、これらの脂肪酸は腸で吸収されるとすぐにエネルギーに代わり、一部は肝臓でケトン体に変換されるので、脂肪として貯蔵される代わりに脳や筋肉のエネルギー源となります。またラウリン酸はカンジダ症の予防など、細菌やウイルス感染から体を守る効果があるとも言われています。